【最新(2026年度版)】ものづくり補助金で採択される「事業計画書」の記載例を公開! ー「製造業」向け事業計画書・設備投資の書き方

「ものづくり補助金」事業計画書 記載例
金属部品メーカーのマシニングセンター導入
2026年度最新の「ものづくり補助金」における事業計画書の実際のフォーマット構成に当てはめた記載例を公開します。
公的資料の事業計画書要項と記載内容の注記に沿った内容となっていますので、ものづくり補助金に必要な事業計画書を検討、準備する際のご参考として役立てば幸いです。
ただし、下記の記載例は、大枠をつかんでいただくための最低限の内容としています。
実際の事業計画書では、より詳細な情報や図表などを入れていきますので、記載ボリュームがさらに大きくなり、内容も詳細になることにご留意ください。
(2)事業計画名(30字以内)
【記載例】
高精度マシニングセンター導入による金型の内製化と短納期化
(3)事業計画の概要(100字以内)
【記載例】
高精度5軸マシニングセンターを導入し、冷間鍛造用金型を内製化する。これにより金型開発期間を3ヶ月から1ヶ月へ短縮し、複雑形状部品の小ロット・短納期ニーズに対応する。(導入設備:5軸マシニングセンター)
(5)具体的内容
① 今回の事業実施の背景(1000字以内)
市場・顧客動向を始めとした外部環境と、現在の事業内容、保有する技術、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)といった内部環境について記載のうえで、自身の強みと弱みを明らかにし、解決しようとする課題について具体的に示してください。
【記載例】
1. 外部環境(市場・顧客動向)
自動車部品等の金属加工市場において、単純な量産部品は海外生産へシフトしており、国内メーカーにおける価格競争は激化している。一方で、医療機器やロボット産業などにおいては「複雑な形状の部品」を「小ロットかつ短納期」で製造してほしいというニーズが急速に高まっている。
2. 内部環境(現在の事業・強みと弱み)
当社は創業以来、冷間鍛造による部品加工を行っており、熟練工によるミリ単位のプレス調整技術(強み)を有している。しかし、現状は金型の製造を外部メーカーに依存しているため、金型の発注から納品までに平均3ヶ月を要している(弱み)。
3. 解決しようとする課題
市場が求める「1ヶ月以内の短納期」に応えるためには、外部依存からの脱却を図り、自社内で金型の設計から切削加工までを一貫して行える「金型の内製化」が急務の課題となっている。
✅️ 米国の追加関税により大きな影響を受けている場合にチェック
① -2 米国の追加関税措置により受けている影響の具体的内容(500字以内)
米国の追加関税措置により大きな影響を受けている場合は、米国の追加関税措置の対象となっているいずれの品目のサプライチェーンに属する等、具体的にどのような影響があったのかを具体的に示してください。 ※該当してチェックを入れた場合のみ記載
【記載例】
当社は自動車部品メーカーA社に対し、金属部品Bを供給している。A社は完成品を米国へ輸出しているが、米国の追加関税措置によりA社からの受注量が前年比で約20%減少し、売上高が約1,000万円減少する見込みである。こうした中、従来の量産部品への依存から脱却し、新たに多品種少量・高付加価値部品の開発に早急に取り組む必要がある。
① -3 米国の追加関税措置により影響を受けている事業の現状と課題及び今後の方向性(1000字以内)
関税の影響を受けている事業について、現状と課題、及びそれらを踏まえた今後の方向性について記載してください。 ※該当してチェックを入れた場合のみ記載
【記載例】
現状と課題
現在、主力の自動車向け量産部品の受注が落ち込んでおり、工場の稼働率低下や収益悪化が深刻な課題である。価格競争力を持たせるためのコスト削減には限界があり、新たな顧客層や成長市場への参入が急務である。
今後の方向性
今後は、既存の自動車向け依存から脱却し、追加関税の影響を受けにくい国内向けの新規産業(医療機器や半導体製造関連)の部品供給へとシフトしていく。そのためには、小ロット・短納期が求められる市場ニーズに迅速に対応できる生産体制(金型の内製化)を構築することが必要不可欠である。
② 会社全体の事業計画(1000字以内)
【記載例】
経営理念と経営戦略
当社の経営理念は「高度な金属加工技術で産業の発展に貢献する」である。今後の経営戦略として、価格競争に陥りやすい量産品モデルから、提案型の高付加価値部品(小ロット・難形状)モデルへのシフトを掲げている。
中長期的なビジョンと事業展開
5年後には、医療機器およびロボット産業向けの部品売上比率を全体の30%まで引き上げ、特定業界に過度に依存しない強靭な経営体質を構築する。
今回の事業の位置づけ
このビジョンを達成するためには、現在のボトルネックである「金型調達のリードタイム」を解消しなければならない。本事業によるマシニングセンターの導入と金型内製化は、当社が「提案型・短納期対応メーカー」へと変革を遂げるための最重要ステップとして位置づけられる。
③ -1 今回の事業/事業実施期間の具体的アクション(1000字以内)
【記載例】
事業内容と具体的アクション
本事業では、高精度5軸マシニングセンターを導入し、冷間鍛造用金型の設計・加工体制を社内に構築する。
- 202X年X月:代表および製造部長が設備の導入・設置工事を実施。
- 202X年X月:設計担当者(2名)がメーカー研修を受講し、テスト用金型の切削トライアルを実施。
- 202X年X月:実際の受注案件に対する金型製造を開始。
目標・KPIと達成手段
- ・目標(KPI):金型の開発リードタイムを従来の「3ヶ月」から「1ヶ月以内」に短縮する。
- ・能力・技術力:当社は長年のプレス加工ノウハウを有しており、どのような金型形状が最適かという知見が既に社内に蓄積されている。
- ・体制:社内に3D CAD/CAMに習熟した専任オペレーターを新たに1名採用済であり、万全の操作体制を敷く。
- ・資金:必要資金1,500万円のうち、補助金(1,000万円)を除いた自己資金は、〇〇銀行からの融資内諾を既に得ている。
③-2 今回の事業/事業の成果の検証方法(1000字以内)
【記載例】
事業の最終段階において、以下の方法でKPI(金型開発リードタイム1ヶ月以内)の達成を検証する。
1. テストピースによる実証
顧客から提供された3Dモデルデータ(従来外注で3ヶ月かかっていた難易度のもの)を用い、自社内でのデータ作成、マシニングセンターによる金型切削、熱処理(外注)、プレス機での試作打抜きまでの一連の工程を実施する。各工程の所要日数を生産管理システムで記録し、合計日数が30日以内(1ヶ月以内)に収まっているかを確認する。
2. 精度測定
完成した試作品を三次元測定機を用いて検査し、顧客が要求する寸法公差(±0.01mm以内)をクリアしているかを検証する。
これらの検証結果をまとめた「試作開発報告書」を作成し、客観的なエビデンスとして事業の成果を評価する。
④ 今回の事業に要する経費(1000字以内)
【記載例】
本事業のアクションを遂行し、金型内製化を実現するために以下の経費を計上する。(※すべて補助対象経費として申請する)
【機械装置費】
- ・名称:高精度5軸マシニングセンター
- ・型番:株式会社〇〇製 「XYZ-5000」
- ・必要性(事業との関係性):複雑な3次元曲面を持つ冷間鍛造用金型を削り出すためには、多方向からの同時切削が可能な5軸加工機が必要不可欠である。
- ・機能・性能:主軸回転数20,000min-1の高速加工能力と、位置決め精度±0.002mmの高精度を併せ持つ。
- ・期待される効果・有用性:従来は複数の工作機械を渡り歩いていた工程を1台で完結(ワンチャッキング)でき、段取り替え時間が劇的に短縮される。これにより金型加工時間が大幅に削減され、短納期化に直結する。
⑤ 今回の事業の革新性・差別化(1000字以内)
【記載例】
本事業の新しい部分・革新性
従来の冷間鍛造業界では、プレス加工業者が金型製作を外部の専門メーカーに委託する「分業制」が一般的であった。本事業の革新性は、長年現場で培ってきた「金属の割れやシワを出さない加工ノウハウ」を、設計段階から金型の削り出しプロセスにダイレクトに反映させる点にある。これにより金型の修正回数を劇的に減らす革新的な生産プロセスを構築する。
他社との差別化・競争優位性
競合となる同規模のプレス加工業者は依然として金型を外注しているため、見積りから試作品納入まで最短でも2〜3ヶ月を要する。当社が本事業によりリードタイムを「1ヶ月」に短縮できることは、試作開発のスピードを重視する顧客にとって圧倒的な競争優位性となる。
⑥ 今回の事業が事業計画期間に市場に与える効果/付加価値額の増加(1000字以内)
【記載例】
市場に与える効果(国内の生産性向上)
本事業による「短納期での高精度部品供給」は、顧客企業(医療機器メーカー等)の製品開発サイクルを飛躍的にスピードアップさせ、国内製造業全体の競争力・生産性向上に資する。
事業化に向けた方策・スケジュール
事業完了後は、医療機器・ロボット関連の展示会へ積極的に出展(年2回)し、新規顧客を開拓する。開発初期段階から顧客の設計者とWeb会議ですり合わせを行い、提案型営業を展開する。
優位性と目標価格
競合他社が試作に「1個5万円・納期2ヶ月」で提供している製品を、当社は内製化のコストダウン効果により「1個4万円・納期3週間」で提供し、市場のシェアを獲得する。
付加価値額の増加
金型の外注費の大幅削減(年間約1,200万円)と新規案件の獲得により、事業計画終了年度(5年後)には付加価値額を現状の7,500万円から1億1,200万円(年率平均約9.8%増)へと増加させる計画であり、実現可能性は十分にある。
具体的な数値推移は以下の通りである。
| 項目 (単位: 千円) | 基準年度(現状) | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 既存事業の売上高 | 200,000 | 195,000 | 190,000 | 190,000 | 190,000 | 190,000 |
| 本事業(新規)の売上高 | 0 | 15,000 | 35,000 | 55,000 | 70,000 | 90,000 |
| 売上高 合計 | 200,000 | 210,000 | 225,000 | 245,000 | 260,000 | 280,000 |
| 営業利益 | 5,000 | 8,000 | 12,000 | 18,000 | 24,000 | 30,000 |
| 人件費(賃上げ計画反映) | 60,000 | 62,000 | 64,000 | 66,000 | 68,000 | 70,000 |
| 減価償却費(設備投資反映) | 10,000 | 15,000 | 15,000 | 14,000 | 13,000 | 12,000 |
| 付加価値額 | 75,000 | 85,000 | 91,000 | 98,000 | 105,000 | 112,000 |
| 付加価値額 増加率(基準比) | - | 13.3% | 21.3% | 30.6% | 40.0% | 49.3% |
⑦ 今回の事業が事業計画期間に自身に及ぼす効果/賃金引上げ(500字以内)
【記載例】
本事業による金型内製化で得られた外注費削減効果と、高付加価値製品の受注拡大に伴う利益は、従業員の処遇改善へ積極的に還元する。
賃金の引上げ計画
会社全体の事業計画に基づく利益増を原資とし、5年間の事業計画期間において、給与支給総額を毎年平均〇%(5年間で合計〇%以上)引き上げる計画である。また、事業所内最低賃金についても「地域別最低賃金+〇〇円」以上の水準を毎年維持・更新していく。
本事業により新たに習得する「5軸マシニングセンタの操作スキル」は社内評価制度に組み込み、技術手当を支給することで、一人当たり給与のベースアップを確実に実現する。
⑧ 地域の資源や地域経済への貢献(1000字以内)
【記載例】
当社は〇〇県に本社を構える創業〇〇年の製造事業者として、地域人材を雇用し地元経済に貢献してきた。
地域資源の活用とシナジー効果
本事業で製造する金型の「熱処理」や「表面処理」工程においては、近隣の〇〇工業団地に集積する協力企業の高度な技術を積極的に活用する。当社が難形状の新規案件を短納期で受注し、周辺工程を地域企業に発注することで、当社単独の売上増にとどまらず、地域サプライチェーン全体の仕事量を底上げするシナジー効果を生み出す。
地域経済への貢献
既存の自動車産業の海外シフト等により、当地域においても受注量が減少傾向にある中小製造業は少なくない。このような環境下で、当社が新たな成長産業へ進出して安定的な収益基盤を確立することは、地域の雇用の維持・創出に直結する。事業化3年後には地元工業高校から新卒者を新たに2名採用する計画であり、地域経済の持続的発展に資する取り組みとなる。
「ものづくり補助金」の申請に必要な事業計画書は、
国家資格を持つ専門家の中小企業診断士に任せませんか?
採択可否を決める最も重要な要素であり、
事業計画書の作成には知見とノウハウが欠かせません。




